おさむら動物病院

072-832-0200診療時間(休診日:木曜日、日祝の午後)9:30?12:00(受付9:00?)17:00?20:00(受付16:30?)

新聞に掲載されました

トップページ > 記事

犬・猫の病気対策

2018年7月16日 掲載

飼い主の知識と予防が大切

犬や猫は物を言わないだけに、健康管理には飼い主が十分に気を配ってあげたいもの。どんな点に注意したらいいかを紹介します。気になることがあれば、近くの動物病院の先生に聞いてみてもいいでしょう。

犬種よってはソファにも注意

パピヨンやプードル、チワワなどの足の細い犬は、骨折しやすいという点に留意する必要があります。リビングにあるイスやソファ、寝室のベッドから飛び降りて骨折した事例もあるほどです。ソファなどは人間にとって危険な家具ではありませんが、パピヨンやプードルにとっては、背丈以上の高さがあります。ソファなど高い場所に上がらせないように気を付けましょう。
足は太く骨折しにくいですが、背骨が長いミニチュアダックスフントは、その体形から、腰の椎間板ヘルニアになりやすい犬です。ソファから飛び降りたり、階段の上り下りは控えましょう。

サークルを活用

夏は遠出や旅行など、家を空ける機会が増えると思います。ペット同伴が難しければ、かかりつけの動物病院に預けるがベスト。ペットシッターやペットホテルの利用も考えられます。
短時間でも家を空ける場合は、犬の室内飼いであれば、ペット用のサークル(柵で囲われたハウス)に入れておきましょう。
サークルを所有していなければ、一つの部屋に犬を入れておきましょう。その際、熱中症対策として室温が25~28度程度になるようエアコンを入れておいてください。その上で、部屋を片付けておくことも大切です。小物などが散らかっていると、誤飲してしまう恐れがあります。

転落防止策も

マンションで猫を飼っている場合、ベランダに出すときに注意が必要です。猫は運動能力が高いため、ある程度の高さから転落しても上手に着地します。
ところが、何かの拍子で高い所から誤って落下して大きなケガをしたり死亡したケースもあります。転落防止のネットを設置したり、首輪やハーネス(胴輪)をリード(綱)でつなげて飼うなど、転落を防ぐ策を講じるようにしましょう。

食べてはいけない物

人間が食べている物でも、犬や猫にとっては中毒症状を引き起こす食材があります。食卓の上の食べ残しを含めて、食材の管理に気を付けましょう。

タマネギ

タマネギに含まれる成分によって、元気がなくなったり、食欲不振や血尿、貧血などの中毒症状を引き起こします。
個々に差はありますが、わずかな量のタマネギを食べただけで症状が出るほど毒性が強く、ネギやニラ、ニンニクも同じ症状を引き起こします。
タマネギは加熱調理されていてもその毒性は変わらず、すき焼きやハンバーグなど、タマネギを含んでいる全ての食べ物がNGです。

チョコレート

チョコレートに含まれるテオプロミンという成分を過剰に摂取することで、中毒症状を引き起こします。下痢や嘔吐、不整脈や頻脈を起こし、興奮や沈鬱な状態になります。
チョコレート中毒は猫よりも犬に多く見られます。これは、犬は何でも食べてしまう癖があり、しかも一度に大量に食べるため、事故例が多いと考えられます。

キシリトール

ガムなどで知られているキシリトールは、犬にはとても危険な成分です。キシリトールを接種することでインスリンというホルモンの分泌が刺激されます。そのことにより血糖値が下がり、低血糖を起こしてしまいます。さらには肝障害になる恐れもあるのです。
体重10kgの犬でも、タブレット(錠剤)のキシリトールガムを1粒や2粒食べるだけで中毒症状が出る可能性があります。

ブドウ

ブドウやレーズンもNG。食べてから6~12時間で異常症状を引き起こします。食欲が落ち、嘔吐や下痢、腹痛を催します。放っておくと、数日で急性腎不全になってしまいます。

市販風邪薬(アセトアミノフェン)

薬局で簡単に手に入る風邪薬や鎮痛剤。それらの多くに含まれているアセトアミノフェンという成分が、犬や猫に肝障害を引き起こしてしまいます。猫であれば、たった1錠で危険な状態になる恐れがあります。

夏に多いトラブル

フィラリア症

フィラリア症は、犬を飼っている人であれば、必ず聞いたことのある病名だと思います。犬だけでなく猫にも感染するフィラリアは犬糸状虫ともいい、白く細いひも状の虫です。蚊が媒介し、心臓や肺動脈に寄生することで起こる病気です。
しかし必ず予防できますので、飼い主はペットのためにも予防してあげてください。

どんな症状?

投薬をしなかったことで、体内のフィラリアが成虫になった場合、ゆっくりと悪化していき、元気がなかったり、咳が出たり食欲がなくなります。運動を嫌がったり、疲れやすかったり、腹水貯留が見られ、肝臓や腎臓が悪くなります。また、血尿や貧血、虚脱などを起こす急性の症状もあります。(急死するタイプ)。
感染したフィラリアの数が多い場合と、急性のタイプは心臓の手術まで行わなければならなくなります。

気を付けること

手頃な予防薬が充実しています。一般的には、5月くらいから一定期間、毎月1回ずつ薬を飲ませるだけです。他に、滴下薬や注射があります。
投薬の開始から終了までの期間は、地域によって日にちが決まっていますので、病院で確認してください。
予防薬は、蚊に刺されてフィラリアに感染しても、ある程度成長した段階で体内のフィラリア(幼虫)に効く薬です。そのため、蚊に刺されたからと焦る必要はありません。逆に、寒くなり蚊がいなくなったから勝手に投薬をストップするのはNGです。決められた期間、投薬し続けることが大切なのです。

熱中症

高温多湿によって体温が上昇し、高体温と脱水によって引き起こされるのが熱中症です。熱中症と診断された犬の死亡率は5割に上るため、飼い主による知識と予防が大切になってきます。
予防のためには、まず、高体温にならないことが大事です。そのために、動物の特徴を押さえておく必要があります。
例えば犬や猫は汗をほとんどかきません。というのも、人間であれば汗腺があり、そこから汗が出ることで体温の調整をしています。ところが犬や猫には汗腺がほとんどないため、汗による体温調整が難しいのです。その代わり、犬はパンティング(ハッハッハッと早く呼吸すること)によって、口内の水分を蒸発させて熱を下げています。
犬は、毛が体を覆っていることもあり、暑さに弱いのが特徴です。
犬の中でも特に注意が必要な種類もいます。代表的なのが、短頭種(ブルドッグやパグ、ペキニーズ、チンなど)の犬です。鼻がつぶれているのが特徴ですが、気道(空気の通り道)が細く鼻の穴も狭いため、呼吸が不得意なこともあり、パンティングによる体温調整が苦手です。
ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーなど大型犬も小型犬に比べ体温を下げにくいといえます。
その他には、肥満の犬も気を付けなければなりません。皮下脂肪が断熱材の働きをし、体内に熱がこもりやすい上、首の周りにも脂肪が付くので、空気の通り道が細くなってしまい熱を下げるのが苦手です。また、子犬や老齢犬も、体温調整の機能が未熟だったり、衰えていたりするので、要注意です。
逆に、猫はもともと暑さに強い動物のため、症例はそこまで多くありません。

どんな症状?

パンティングが収まらなかったり、脈が速かったり、元気がなければ、初期症状といえます。ふらつきや嘔吐があったら熱中症をうたがいましょう。
抱き上げた際に"いつもより熱いな"と感じたら、熱が体内にこもっている恐れがあります。
放っておくと、腎機能が低下したりコーラ色のようなおしっこが出たり意識が混濁し、下痢や血便になったりします。

気を付けること

小まめな水分補給が大切で、室内で飼っている場合でも2、3カ所に水を用意しておきましょう。
犬は背が低く体が地面に近い分、上からは太陽の熱を、下からは照り返しの熱を強く受けてしまうのです。そのため、夏の日中は、体温が上がりやすくなるので、散歩は控えるようにしましょう。
どうしても散歩に出る場合は、明け方や、夜遅いタイミングにし、小まめな水分補給に加え、アスファルトを避け芝生の上を通るなど、なるべく熱くない所を行くようにしましょう。
室内で飼っている場合でもエアコンで25~28度程度の室温をキープ。日当たりがいい部屋なら、室温が上がらないように注意してください。
毛の長い犬は、短めにトリミングしてあげるのもいいでしょう。

応急処置

大切なことは、"何か変だぞ"と思ったら、少しの間、様子を見ようとするのではなく、すぐに動物病院に連れて行くことです。
その間にできることとしては、体温が高ければ、常温のシャワーで全身をびしょびしょにぬらして扇風機の風を当て、体を冷やす方法があります。
犬が水を飲める状態であれば、すぐさま水を飲ませるか、スポーツドリンクを水と1対1で割って飲ませるのもいいでしょう。
他に、水でぬらしたタオルで、首や脇を冷やしながら病院に連れて行くようにしてください。

Copyrights © おさむら動物病院 All Rights Reserved.禁無断複製、無断転載